こんにちは。山梨の「膝の痛み・坐骨神経痛」専門のももたに整体院の桃谷です。腰痛をお持ちの方の中には、病院や整形外科で坐骨神経痛やヘルニアと言われた方もいらっしゃることと思います。
当院でも、ヘルニアだと思われて来院される方の中には、坐骨神経痛の症状と思われる方や、逆に坐骨神経痛と思われて来院された方が、実はヘルニアの痛みと勘違いされている方など、自覚症状と実際の要因が違うという方が多くいらっしゃいます。そのために本来必要な治療アプローチがとれないまま、症状が長期化されてしまい長い間痛みに悩まれるというケースがあります。
坐骨神経痛とヘルニアにはどのような関係があるのでしょう。また、腰痛との関連はどうなっているのでしょう。今回は、坐骨神経痛とヘルニアについて解説するとともに、腰痛の根本的な解決法を紹介します。
坐骨神経痛とは?
それでは早速ですが、坐骨神経痛とは何なのかについて見ていきましょう。意外な事実に驚かれるかも知れませんよ。
坐骨神経沿いに見られる症状
坐骨神経痛は、坐骨神経沿いに何らかの症状が出ていることを説明するための用語です。一般的には腰やお尻、足にかけて痛みやしびれがみられるという特徴を持っています。
病名ではない
腰痛や足のしびれ、臀部の痛みなどを訴えて病院や整形外科を受診すると、多くの人が「坐骨神経痛ですね」といわれます。ただ、坐骨神経痛は病名ではないのです。
先ほども述べたように、坐骨神経痛は坐骨神経沿いに痛みやしびれが出ているという「現象」を説明しているに過ぎません。
レントゲンやMRIでは何の異常もみられないのに腰痛や足のしびれがある場合、本来であれば「原因不明」とされるのが正解です。実際に、腰痛の85%は原因不明だとされています。
ただ、お医者さんにもプライドがあるので、なかなか「原因が分かりません」とは言えないわけです。そこで、坐骨神経痛という便利な言葉が使われているのです。
ヘルニアとは?
坐骨神経痛は病名ではないということでしたが、ヘルニアは整形外科的疾患の1つです。では、ヘルニアはどのようなものなのでしょう。
腰椎椎間板ヘルニアのこと
ヘルニアは、正確にいうと「椎間板ヘルニア」のことを意味します。椎間板とは、背骨の1つ1つ(椎骨といいます)の間にある、クッションのような役目を果たす組織のことです。
椎間板ヘルニアには、首に見られる頚椎椎間板ヘルニアと、腰に見られる腰椎椎間板ヘルニアの2種類があります。
ただ、圧倒的に腰椎椎間板ヘルニアの方が多いため、単にヘルニアといった場合、腰椎椎間板ヘルニアのことを指すケースがほとんどです。
ヘルニアが出る仕組み
椎間板は椎骨と椎骨の間にあって、衝撃から骨を守る役割を果たしています。椎間板は垂直の圧力には強いのですが、斜めから圧力がかかり続けると、中から髄核が飛び出して神経を圧迫してしまいます。その状態のことをヘルニアと呼んでいるのです。
飛び出した髄核によって神経が圧迫されることで、痛みやしびれが出ることになります。つまり、坐骨神経痛がみられる原因の1つとして、ヘルニアがあげられるという訳なのです。
ヘルニアと腰痛は関係ある?
腰痛持ちの方の多くがヘルニアと言われますが、ヘルニアを取る手術をしても腰痛が治らないケースもあります。それはなぜなのでしょうか。
ヘルニアが原因の腰痛は少ない
ヘルニアの手術をしても腰痛が治らないのは、腰痛の原因がヘルニアではないからです。実は、ヘルニアが原因となる腰痛は、全体の数%に過ぎません。
実際、画像診断でヘルニアが確認される人であっても、腰痛が出ていないということはよくある話です。
手術が必要となるヘルニア
手術が必要となるヘルニアは、腰痛全体で見るとほんの数%に過ぎません。では、どのようなヘルニアがみられる場合、手術が必要となるのでしょう。
実は、腰椎椎間板ヘルニアには神経根型と馬尾型の2種類があります。神経根型のヘルニアは症状が進行しにくく、馬尾型は症状が進行しやすいという特徴を持っています。
また馬尾型の椎間板ヘルニアの場合、痺れはあるものの痛みはないという特徴や、痛みやしびれが両足に出る、歩いているときに尿漏れ思想になるなどといった特徴もあります。
馬尾型の腰椎椎間板ヘルニアは進行が早く、放置すると歩行が出来なくなったり、排尿障害が起こったり、最悪の場合寝たきりになったりします。先述のような症状がある場合、速やかに医療機関を受診しましょう。
一方、神経根型のヘルニアは進行が遅いだけでなく、腰痛の原因となっていないケースも多々あります。そのため、慌てて手術に踏み切る必要はありません。
腰痛の根本的な改善法
ヘルニアが腰痛の原因となるケースは、腰痛全体から見るとごくわずかです。では、腰痛の根本的な原因は何なのでしょう。また、改善するためにはどうしたらいいのでしょう。
筋緊張を緩和する
腰痛を根本的に改善するためには、腰部の筋緊張を緩和することが必要です。なぜなら筋緊張が筋疎血を招き、痛み物質を産生するからです。
痛み物質によって腰部に筋肉痛のような痛みが生じるのですが、筋緊張を放置しているとどんどん痛みが増してしまいます。実際、腰痛患者さんの腰を見てみると、筋肉がガチガチに凝り固まっています。
ももたに整体院では独自の「筋膜リリース療法」を用いて、腰部周辺の筋緊張をやさしく緩和していきます。それによって、腰痛を根本から取り除くことが可能となるのです。
血行を促進する
筋緊張が生じると筋疎血がみられるということでしたが、筋疎血とは筋肉に流れる血流が阻害されることを意味します。つまり、筋疎血の状態を改善すれば、痛み物質が産生されることもなくなるわけです。
そのため、腰部周辺の血行を促進することが腰痛を改善するカギとなります。夏でもお風呂にしっかりと浸かり、冷たいものはなるべく控えるよう心がけましょう。
姿勢を改善する
椎間板は垂直の圧には強いのですが、斜めからの圧が掛かり続けると、髄核が飛び出しやすくなってしまいます。そのため、ヘルニアがでないようにするには、姿勢を改善することも重要です。
また、不良姿勢自体が腰部の筋緊張を誘発するため、腰痛を根本的に改善するためにも、姿勢の改善は必須となります。
ももたに整体院では必ず身体全体のバランスを見ていますが、それは、身体全体のバランスが崩れることで、腰痛をはじめとしたさまざまなトラブルが生じるからです。
まとめ
今回は坐骨神経痛とヘルニアについて解説しました。ヘルニアが坐骨神経痛の原因になることはあるものの、ヘルニア自体が腰痛の原因となるケースはむしろ稀です。なかなか腰痛が治らないという方は、一度ももたに整体院までご相談くださいね。